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速成寺法話集
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十王経 其の五

・死後の次の三週間目の事 
(業関の苦役の事)

死後の三週間目

いわゆる3七日

3七日の王を

宗帝王と申します

この王は

文殊菩薩の化身

といわれています。


この王の館に向かう

道の途中に

関があります。

この関を「業関」

といいます。

この関守の鬼の姿の

恐ろしさは、

喩えようもありません。

頭には十六本の角、

顔には十二個の眼

眼を動かすと

稲妻のような光が走り

口からは炎をはきます。

罪を犯した死者は、

恐怖で肝を失います。


この時、鬼は

しばらく目を閉じてまち、

死者を静めていいます。


「この先に関所がある。

 ここを通りたければ、

 はやく出すものを出せ。」



しかし三途川の河原で、

ただ一枚着ていた

着物は剥ぎ取られ

裸で何も持たない死者は

おそるおそる鬼に願います。


「私は、三途の河原で

 すべてをはぎ取られ、

 見ての通り無一文の上裸です。

 何も持ち物がありません。

 通して頂けないでしょうか・・」



その時、鬼は

怒り狂ってこういいます。

「この関に来るほどの者は、

 物の命を殺し、

 人の物を盗み

 押し取った類の罪人だ。

 このような奴らは、

 手足を差し出すことに

 なっている。

 おまえも手足を

 関の通行料として

 払うがいい!」



言うまもなく、死者の手足を

ブツブツと切り取り、

鉄の板に並べます。

死者は、気を失い倒れます。


しばらくして、

意識を取り戻すと、

業の悲しさとしか

言いようのない

影のような手足があり、


自分から進む事も

出来ないのに

業の風に吹かれ、

転がり行くうちに

王の御前に参ります。


死者は泣きながら

宗帯王に申します。

「自分は、それほどの罪を

 犯したとは思えません。

 どうして、これほどまでに

 苦しい罪の報いを

 うけなくては

 いけないのでしょうか?」


そのとき大王は

死者に申します。

「おまえはずるいヤツだ。

 罪がなければ、

 ここまで来るわけがない。

 自分には罪がない

 と言っているが、

 これは、もはや

 隠しようもない

 すべてはここに

 記されている。」

と、巻物を取り出して

大声で読み上げます。


この声は雷のようで、

死者はもう

どうすることも出来ず

ただただ平伏するばかりです。


自分自身もわすれていた

犯した罪、盗み、

道に沿わない男女の交わり

ついた嘘、

心に思い描いていた悪い考え、

その一つ一つが

毛ほども隠さずに、

事細かく読み聞かさます。

死者は、言葉もなく

ただ涙を流すばかり。


しかし、どうにか

罪を逃れようと考えまして

「今読み上げられた

 事の子細は、

 まことにそのとうりで

 ございます。。

 けれども、私は

 妻子や友人を遺して

 こちらに参りました。

 その中に、もし私の死を

 悼んで、 供養して

 くれているものが

 いるはずです。

 御慈悲ですから、

 しばらくの間、

 その供養が届くのを

 お待ち頂けない

 でしょうか。」



大王は表では怒りの姿を

あらわしておられますが、

その内は慈悲深い仏様です。

「おまえの行いは

 地獄行きに値するが、

 まず待ってやろう。」


と、言います。

死者の歓び、手をあわせ

大王に感謝します。


しばらく待つうちに、

遺した心ある妻や子供が、

追善供養をしていれば

死者は罪があっても、

地獄行きを免れます。

そのときは大王も歓んで、

おまえには、似つかわない

よい家族がいたものだ。

と褒めて下さいます。


あるいは、ここでまだ

罪の裁きがつかなければ、

次の王の元に送られるのです。



カルマの大河の大苦悩に続きます
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